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カオスのお話-つづき2014年07月30日

こんばんは。チューターの河合です。

今日は先日のカオスの記事について,簡単な例を用いて解説してみようと思います。

カオスという概念が具体的にはどういうことなのかを,天気予報のモデルで考えてみます。

 

ここで,僕が天気予報に関する画期的な以下のような理論を考え出したとします

1.天気の様々な条件を総合して数値化した値を考えます。

2.一度値が求まってしまえば,1分後の値はそのときの値の2倍の値になることがわかっています。

3.天気の数値の小数点以下を切り捨てたとき,偶数ならば晴れ,奇数ならば雨

 

こういうことがわかっていて

2014/7/31の0:00の時の天気の数値が√2だったとします。

 

実際に計算するにあたって,√2=1.41421356….と,√2は無理数なので

計算をするときは小数点以下何位までかを決めてやらないといけませんね。

ということで,いろいろやってみました

 

まずは,1と2の条件から,√2の値を有効数字n桁で考えた場合の1分後-20分後までの

天気の数値の推移です。

1桁 2桁 3桁 4桁 5桁 6桁 実数
初期値 1 1.4 1.41 1.414 1.4142 1.41421 1.414214
1分後 2 2.8 2.82 2.828 2.8284 2.82842 2.828427
2分後 4 5.6 5.64 5.656 5.6568 5.65684 5.656854
3分後 8 11.2 11.28 11.312 11.3136 11.31368 11.31371
4分後 16 22.4 22.56 22.624 22.6272 22.62736 22.62742
5分後 32 44.8 45.12 45.248 45.2544 45.25472 45.25483
6分後 64 89.6 90.24 90.496 90.5088 90.50944 90.50967
7分後 128 179.2 180.48 180.992 181.0176 181.0189 181.0193
8分後 256 358.4 360.96 361.984 362.0352 362.0378 362.0387
9分後 512 716.8 721.92 723.968 724.0704 724.0755 724.0773
10分後 1024 1433.6 1443.84 1447.936 1448.141 1448.151 1448.155
11分後 2048 2867.2 2887.68 2895.872 2896.282 2896.302 2896.309
12分後 4096 5734.4 5775.36 5791.744 5792.563 5792.604 5792.619
13分後 8192 11468.8 11550.72 11583.49 11585.13 11585.21 11585.24
14分後 16384 22937.6 23101.44 23166.98 23170.25 23170.42 23170.48
15分後 32768 45875.2 46202.88 46333.95 46340.51 46340.83 46340.95
16分後 65536 91750.4 92405.76 92667.9 92681.01 92681.67 92681.9
17分後 131072 183500.8 184811.5 185335.8 185362 185363.3 185363.8
18分後 262144 367001.6 369623 370671.6 370724 370726.7 370727.6
19分後 524288 734003.2 739246.1 741343.2 741448.1 741453.3 741455.2
20分後 1048576 1468006 1478492 1482686 1482896 1482907 1482910

さすがにこれでは値が見づらいので,小数点以下を切り捨てて整数にすると

 

1桁 2桁 3桁 4桁 5桁 6桁 実数
初期値 1 1.4 1.41 1.414 1.4142 1.41421 1.414214
1分後 1 1 1 1 1 1 1
2分後 2 2 2 2 2 2 2
3分後 4 5 5 5 5 5 5
4分後 8 11 11 11 11 11 11
5分後 16 22 22 22 22 22 22
6分後 32 44 45 45 45 45 45
7分後 64 89 90 90 90 90 90
8分後 128 179 180 180 181 181 181
9分後 256 358 360 361 362 362 362
10分後 512 716 721 723 724 724 724
11分後 1024 1433 1443 1447 1448 1448 1448
12分後 2048 2867 2887 2895 2896 2896 2896
13分後 4096 5734 5775 5791 5792 5792 5792
14分後 8192 11468 11550 11583 11585 11585 11585
15分後 16384 22937 23101 23166 23170 23170 23170
16分後 32768 45875 46202 46333 46340 46340 46340
17分後 65536 91750 92405 92667 92681 92681 92681
18分後 131072 183500 184811 185335 185362 185363 185363
19分後 262144 367001 369623 370671 370724 370726 370727
20分後 524288 734003 739246 741343 741448 741453 741455

まだ見づらいですね。

ここで3の条件を使って,上のグラフの値が偶数なら晴れ,奇数なら雨という条件を課してみましょう

すると

1桁 2桁 3桁 4桁 5桁 6桁 実数
初期値 1 1.4 1.41 1.414 1.4142 1.41421 1.414214
1分後
2分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
3分後 晴れ
4分後 晴れ
5分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
6分後 晴れ 晴れ
7分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
8分後 晴れ 晴れ 晴れ
9分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
10分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
11分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
12分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
13分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
14分後 晴れ 晴れ 晴れ
15分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
16分後 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ 晴れ
17分後 晴れ 晴れ
18分後 晴れ 晴れ 晴れ
19分後 晴れ 晴れ 晴れ
20分後 晴れ 晴れ 晴れ

 

こんな風になります。

もともとの小数点以下を切り捨てたら全部晴れになってしまいますし,

小数点以下1桁を取った時と実数の値ではだいぶ雨と晴れの天気予報は変わってきますよね。

これは切り捨てた小数点以下の値が時間の経過とともに無視できなくなってくるという事情によります。

 

(この計算自体excelで行ったものなので実は実数と書いた結果も,しばらく計算していくと

本当の実数の√2の場合からずれていきます。)

(詳細な話をすると面倒くさくなるのでここでは割愛しますね)

 

そういうわけでカオスの方程式は,関係式がわかっていても正確な未来予測をするのが難しいのです。

 

だいぶ面倒くさい話になってしまいましたが,わかっていただけましたでしょうか。

 

時間が来てしまったので,今日はこのあたりで。では。