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温暖化について2015年11月25日

こんにちは。牧野です。

 

今日は時間がありそうなので、僕の所属している研究室(水文学という水循環に関係することを研究しています)のメインテーマの一つである温暖化について少し説明したいと思います。

 

まずなぜ水循環と温暖化が関連しているのか。

水循環というのは主に地球表面からの蒸発、大気中での凝結による降水、降水の移動(河川など)により成り立っており、この水の蒸発、凝結などは気候の影響を受けますし、それ自身が気候を形成するものです。

そのため、温暖化により、水循環のバランスが崩れることにより、降水パターンの変化、気候パターンの変化などが齎されるということになります。

このようなパターンの変化は、農作物の豊凶作や、旱魃洪水、熱波寒波といった実害を人間社会に与えます。

以上のような理由から、水循環を研究しているうちの研究室でも温暖化による水循環や人間社会への影響というのは重要な研究対象になっています。

 

 

もちろん気候(本当は気候、気象、天気、といった用語には厳密な区分があるようですが、僕はその専門家ではないので、ここでは気候としておきます。)というのはある程度の振れ幅を持って変動します。例えば、今年は暑い日が多いとか、降水量が平年より多いとか。

しかし温暖化による気候変動というのはこの振れ幅自体の変化(振れ幅の中心と振幅。例えば、降水量が平年の3分の1で安定してしまうとか、平均気温自体がが3度高くなるとか、降水量が極端に少ない年、多い年が現れるなど)を指しています。

よく今年は暑い日が多い→異常気象だ→温暖化のせい といった論理は間違っているということになります。その暑い日がただ振れ幅の一番暑いほうに振れただけのことなのか、暑い日が多い気候にジャンプしてしまったのかわかりませんからね。

さらに、温暖化というのは必ずしも気温が上昇するだけではないことにも注意が必要です。気候の仕組み自体が、蒸発量などの変化により変わるため、地球上の場所によっては気温が低下してしまうような場所が出現するかもしれません。例としては温暖化により氷河が減少するのではなく、降雪量が増加して逆に氷河が増えるようなパターンもありえます。南極で内陸の降水量増加によって氷河が実は増加していたというのが最近わかりましたね。

日本においてもよくゲリラ豪雨が・・・とか、今年は暑いから異常気象といった話があります。確かに強度の高い降雨の頻度増加や夏季の平均最高気温の上昇は異常気象でしょうが、1日の気象現象を以ってして温暖化と結論付けるのは尚早ですね。

このような気象現象も、以前より向上した観測技術・頻度・地点の増加や、メディアの発達といった別の要因で感知する機会が増えたり、温暖化とは別の都市化による局所的な気候の変化といった要因により、増加しているという可能性もあるのです。

 

とはいえ、地球が温暖化しているという事実は十分に議論が重ねられ、その科学的根拠は揺ぎ無いものになってきています。温暖化が人間活動によるCO2排出量の増加に起因するものであるかは完全には言えないものの、19世紀後半から地球表層が持つ熱量が増加し、温暖化してきたという事実はあらゆる観測データや、解析から実証されています。

一部の温暖化懐疑論者が依然として残っているのは間違えありませんが、科学的根拠を以って反論しているというよりは、いささか感情的な内容であったり、陰謀論的な議論に値しないような論調になっています。

2000年代に入り一時的に地球の平均気温上昇が鈍化した時期があり、懐疑論が巻き返した時期もありましたが、海洋温度に余剰熱量が使われたという研究結果から懐疑論は否定され、2010年代以降地球の平均気温は過去最高を塗り替え続けています。

 

温暖化が陰謀論的な批判を受ける理由としては、温暖化防止のための排出権取引といった枠組みが、国家間の利害対立・国益を得る為の仕組みとして利用されたりしていることにも理由がある気がしています。(このあたりからは根拠がある話ではないです。うちの先生などは内々こんな推測もしているというレベルのものです。)

というのも、温暖化問題が表面化してきたのは1990年代。この年代付近の国際的な大事件といえば、ソ連の崩壊がありました。

ソ連という明確な敵を失った西側諸国は、そのまとまりを保つための次の枠組みを求め、貧困削減・地球温暖化対策といった地球規模の問題に目をつけましました。貧困ビジネス・環境ビジネスというようなやつです。

何かを敵に仕立て上げ、国民の目をそちらに向けておくというのは政治の常套手段で、戦中の鬼畜米英やナチスによるユダヤ人迫害、アメリカのテロとの戦い、今の中韓の反日教育・政策なんかはまさにこれですね。

話は逸れましたが、急に地球規模の問題に対して関心が高まった政治的背景には留意する必要があります。

 

こうした国際的な問題について、結果的に世界的に議論する枠組みが生まれたことは大変素晴らしいことではありましたが、結局のところ対立する国家間の国益対立が健全な議論を阻み、温暖化自体に対する研究では合意形成がされても、

いざ現実的な対策となると、理想を掲げる研究者・国家対立を加味して打開策を模索する研究者・国益を追求するだけの研究者が入り乱れ、噛みあわない議論を繰り返しているのが現状ではあります。

そのために陰謀論のような主張に付け入られ、さも科学的根拠に基づいているかのように、我が物顔で闊歩されているのです。(このへんは結構飛躍のある話です。)

そして中国の台頭、ロシアの復活、イスラム国など国際情勢が緊迫しつつある現状では、地球温暖化といった問題は徐々に置き去りになっていってしまうのかもしれません。

 

 

ちなみにですが、温暖化に対し、最近では、止めることは難しく、コストが莫大であることがわかってきました。そのため、温暖化を防止するのではなく、温暖化を緩和しつつ、温暖化気候に適応しようというのがトレンドになってきています。温暖化というと悪いイメージが先行しがちですが、降水量の増加・気温の上昇により、農作物収量の増加が想定されている地域も多いのです。

うちの研究室でも適応策についての研究がスタートしています。

 

長々と書いてしまいましたが、僕はこの手の専門家ではない(研究は水質水文(水循環により運搬される汚染などの話))ですし、伝聞による部分も多いので、色々おかしいところも多いと思います。

国際政治や国際関係の話は結構好きなので、途中書いたような話は好きなのですが(なんだか僕自身が陰謀論者のようでしたが)、温暖化にも色々あるんだと関心を持ってもらえれば幸いですね。

 

これ、僕としては、1月分くらいのブログですね笑。書きすぎました。