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(-1)×(-1)②2015年06月30日

チューターの田村です

(-1)×(-1)=1の証明の続きです

 

環の定義

集合RとRの二項演算+,×が以下を満たす

(1)Rの元eが存在して任意のGの元aに対しa+e=e+a=a

(2)任意のRの元aに対しGの元a’が存在しa+a’=a’+a=e

(3)任意のRの元a,b,cに対しa+(b+c)=(a+b)+c

(4)任意のRの元a,bに対しa+b=b+a

(5)任意のRの元a,b,cに対しa×(b×c)=(a×b)×c

(6)任意のRの元a,b,cに対しa×(b+c)=a×b+a×c

(7)任意のRの元a,b,cに対し(a+b)×c=a×c+b×c

 

前回

(8)任意のRの元aに対しa×0=o×a=0

を示しました

 

今回は

(9)任意のRの元a,bに対しa×(-b)=(-a)×b=-(a×b)

(10)任意のRの元aに対しa=-(-a)

を示します

 

(9)の証明

まずはa×(-b)+a×bを計算します

分配法則(6)より

a×(-b)+a×b=a×((-b)+b)

-bの性質(2)より

a×(-b)+a×b=a×0

前回示した定理(8)より

 a×(-b)+a×b=0

性質(2)より-(a×b)が存在するので、両辺に足すと

(a×(-b)+a×b)+(-(a×b))=0+(-(a×b))

 結合法則(3)より

a×(-b)+(a×b+(-(a×b)))=0+(-(a×b))

-(a×b)はa×bと足すと0になる数だから

a×(-b)+0=0+(-(a×b))

0の性質(1)より

a×(-b)=-(a×b)

また(-a)×b=-(a×b)も同様です

 

(10)の証明

-aの性質(2)より

a+(-a)=0

性質(2)より-(-a)が存在するので、両辺に足すと

(a+(-a))+(-(-a))=0+(-(-a))

 結合法則(3)より

a+((-a)+(-(-a)))=0+(-(-a))

-(-a)は-aと足すと0になる数だから

a+0=0+(-(-a))

0の性質(1)より

a=-(-a)

 

次回、ついに(-1)×(-1)=1を証明します